「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」の中で、パラグライダーのように空飛ぶ装置出てきましたね。
この時代に、そんなことできるの?
これは実際にあったのでしょうか?
と、気になります。
そこでこの記事では、その空飛ぶ装置:竹鵲(ちくじゃく)について、調べてみました。
「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」で登場する竹鵲(チクジャク)
このドラマの中で、陳恭(ちんきょう)が郭剛(かくごう)に命じられ竹鵲(ちくじゃく)を作りました。
郭剛が精巧な物を好み陳恭に命じたと言っていましたね。
もちろん、郭剛は自分の趣味で命じたわけではなく、蜀への侵入の為。
殺傷力の強い連弩(れんど)の秘密を探るため。
連弩(れんど)とは一度に矢を連射できる装置。
製造拠点が断崖絶壁に位置し、潜入が困難。
空を飛んで潜入するためです。
その後、陳恭は天敵の糜冲(びちょう)と行動を共にします。
この過程で陳恭は糜冲を始末しますね。
そして糜冲に成りすまして潜入した先、五仙道でも竹鵲が登場します。
五仙道の長老:秦沢(しんたく)とふたり、竹鵲を試乗。
この時陳恭は、秦沢に2基のうちのどちらかを選ばせる際、わざと片方の紐が緩んでいるのを見つけ、きつく締めなおします。
それを見た秦沢は別の1基を選びました。
そんな程度のもの?
大丈夫?
そう思いますよね。
そして、本当はその秦沢が選んだ竹鵲こそ、細工され方向転換できないようになっていました。
陳恭にとって、ここで邪魔者だった秦沢を事故とみせかけ始末することに成功します。
そして、竹鵲は陳恭がこの五仙道脱出の際に使われました。
そんなうまくいくものでしょうか?
この竹と紐だけですよ?
この装置は何?と思いませんでしたか?
竹鵲(チクジャク)は存在していたの?
「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」の中で、この竹鵲のことを、陳恭は公輸子(こうしゅし)が発明したものと言っています。
竹鵲とは竹や木で作った鵲(かささぎ)のことで、史実によれば3日間飛び続けたと陳恭は語っています。
それを聞いた荀詡は、伝説に過ぎないとはじめは失笑していましたね。
でも実は、魏軍が公輸子の墓を見つけ、中から竹鵲の原型らしい残骸を見つけていたようです。
ってことは、この三国志よりさらに昔につくられたもの。
さあ、いつのことでしょう。
公輸子って誰?
と思いますね。
公輸子(こうしゅし)は春秋時代末期〜戦国初期に活躍した工匠です。
紀元前400年ごろ。
この「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」は蜀の北伐のころ、西暦228年~234年
ごろです。
三国志の時代から約600年~700年も前です。
はるか昔のこと、荀詡が伝説と失笑したのもうなずけますね。
とうより、紀元前にそんなことできたの?
と、これが事実なら驚きです。
紀元前の戦国時代に工匠の祖とされる 公輸子が考えたもので、竹や木で作った飛翔装置だそう。
パラグライダーのように空を飛んだように描かれていますが、実際には凧のようなものだったらしいです。
そして、この時代に墨子(ぼくし)という思想家がいました。
この方も空飛ぶ装置を発明。
こちらは木鳶(もくえん)と言います。
「木で作った鳶(とび)」。
このふたつが比較されるようですが、違いは墨子の木鳶は1日飛ぶことができたことに対し、公輸子の竹鵲は3日飛べたようです。
3日も?
と信じられませんね。
しかしなんだか夢のある話です。
紀元前は実はすごい技術があったのかしら?
と思います。
古代の文献にこの「空飛ぶ装置」のことが残されているようですが、実際に出土品や現存する模型はないようです。
学者たちが、「おそらく凧の原型だろう」と言っているようです。
でも、こうしてドラマでパラグライダーの原型のような装置が登場するのは夢がありますね。
「竹鵲」は中国ドラマでは定番?
この竹鵲ですが、時々中国ドラマで登場します。
「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」に出演している、アンジェラ・ベイビーがこの竹鵲あるいは木鳶のような空飛ぶ装置を作って乗っています。
「孤高の花」で敵国に侵入する際に利用しました。
この「孤高の花」は三国志よりも少し後の時代:南北朝時代(5~6世紀ごろ)
をモデルにしています。
ヒロインの 白娉婷(ばい・ぴんてぃん)がこの装置をつくり(仲間につくらせる)、そして自らが空を飛ぶ。
愛する楚北捷(ちゅう・べいじぇ)のもとへ行くために敵国に降り立ちます。
このドラマでは「愛と勇気」そして、「知略」の象徴として描かれているように思いました。
そして、このドラマの中のアンジェラ・ベイビーは、女諸葛亮孔明と言われるような軍師とも言える役柄です。
面白ですね。
いろいろなドラマに諸葛亮孔明のような人物がでてきたり、おなじような装置がでてきたり。
私はこの陳恭が竹鵲を乗るシーンを見て、ふとこの「孤高の花」を思い出しました。
「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」では表向きは妓楼の女性、でも実はスパイというミステリアスな役柄ですね。
「孤高の花」では、類まれな知略と才能を持つ女性として描かれています。
敵国の将軍を愛してしまう。
戦乱の中、陰謀や裏切りなど波乱に満ちた人生。
それでもふたりの絆は強かった。
とても見ごたえのあるドラマです。
ぜひ、「空飛ぶ装置」、「アンジェラ・ベイビー」つながりで視聴してみてください。
今回は「空飛ぶ装置」について調べてみました。
いかがでしたでしょうか?
ドラマを視聴する際、色々な視点で視聴すると楽しいですね
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