「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」歴史的背景を深堀り:史実に登場する人物

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」ご覧になりましたか?
このドラマは架空のドラマになります。
三国志の表舞台に登場しない名もなきスパイたちの謀報戦と、その中で繰り広げられるヒューマンドラマです。
しかし、架空のドラマとはいえ、実在する人物も登場しています。
その実在する人物について知っていると、このドラマの面白さが増すのではないでしょうか?
この記事では、実在する人物にスポットを当ててみました。

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」の歴史的背景:諸葛亮孔明の悲願

蜀の丞相:諸葛亮孔明。
みなさん、この名前はご存じですよね。
諸葛亮孔明の悲願、それは劉備の悲願、天下統一し漢王朝を復興すること。

丞相とは古代中国王朝で皇帝の補佐し、国政を司る最高位の官職です。
このドラマの当時の皇帝は劉備の息子:劉禅(りゅうぜん)です。
彼は君主としての器量が乏しかったと言われています。

諸葛亮孔明は亡き劉備のあと、その息子の劉禅を支えます。
そして生涯にわたって、天下統一を目指して何度も北伐を敢行します。
北伐とは、北方の魏を打つべく行った軍事遠征です。
当時は三国(魏・蜀・呉)からなり、天下統一するためには、巨大な国力を持つ魏を打倒する必要がありました。

この時、魏の皇帝は曹操の息子:曹丕(そうひ)の息子曹叡(そうえい)です。
曹丕は漢王朝最後の皇帝から禅譲(ぜんじょう)を受け、紀元前220年に正式に皇帝に即位しています。
でも、わずか7年で亡くなりました。
曹叡は優れた才能をもち、諸葛亮の北伐を何度も退けたのです。

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」はこの北伐開始からスタートします。
諸葛亮孔明というと、若くてイケメン俳優さんが演じているイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
例えば映画「レッドクリフ」。金城武が演じていました。
ですからこの「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」のドラマの諸葛亮孔明、「え?おじさん。」
そんな感想を持った方もいるかもしれませんね。
でも、あの頃からはもう年を取っているのです。

こうした、劉備や曹操といった三国志の花形が去った後のストーリーというのも新鮮ですね。

そして、このドラマを理解する上で忘れてはならないのは、諸葛亮孔明の悲願。
「漢王朝復興」その為に北伐は絶対成功しなければならなかったのです。

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」処刑シーンが印象的だった、処刑された馬謖とは?

北伐失敗の責任をとり処刑された馬謖(ばしょく)はもちろん、実在する人物。
蜀の武将で、諸葛孔明に才能を認められた愛弟子です。

才能はあったようですが、自分の才能におごりがあり、人を見下すような性格だったようです。
そして、結構軽はずみな行動をとっていたようです。
そんな人物に街亭(がいてい)を任せてしまったのは、諸葛亮孔明の最大にミスだったのかもしれませんね。

なぜ、諸葛亮孔明は馬謖を選んでしまったのか?
とても疑問といえば疑問ですね。
それだけ、蜀は人材が不足していたのでしょうか?

このドラマでは本人が志願したように描かれています。
史実でもそれもひとつも理由かもしれません。
少なからず反対した人はいたようです。
やはり、少々問題のある人物だったのかもしれません。

そして、第一次北伐における街亭(がいてい)の戦いで諸葛孔明の命令に背き大敗、
その責任をとって処刑されます。
諸葛孔明は「泣いて馬謖を斬る」とい故事成語は有名です。
私情を捨てて規律を守ることをことを象徴します。

ドラマの中で、馬謖を処刑するシーン、そして処刑された後の諸葛亮の表情も重みを感じますね。「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」では、出番はほんに少しですが、こんなエピソードも頭に入れて視聴すると楽しいですね。

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」諸葛孔明と李厳との関係 李厳は実在したのか

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」の中での重要人物、それは李厳(りげん)です。

李厳は諸葛亮孔明と並ぶ蜀の重臣でした。
劉備からのちのことを託されたひとりです。主に後方支援や食料や物資の供給を担当していました。

ドラマでは諸葛亮孔明と対立していましたね。
史実でも、李厳と諸葛亮は互いに権力を分かち合う立場で、政治的には対立関係にあったようです。
特に北伐においてへ兵糧輸送が遅れたことをめぐり関係を決定的に悪化したと言われています。

こうした史実での李厳と諸葛亮の対立関係が「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」
で重要な要素になっているのです。

ドラマの舞台となっている北伐は、諸葛亮孔明の悲願であり、蜀の命運をかけた一大事業でした。しかし、この事業には膨大な費用と人員が必要となり、国内には反対意見も存在したようです。

李厳は、この諸葛亮孔明の北伐の流れを阻止しようとしたようです。そして第一次北伐失敗を利用して失脚させようとしたかったのでしょう。

この李厳の動きが、このドラマの見どころになっているのです。
こうして李厳と諸葛亮孔明の対立が、ドラマのスパイたちの命運を左右しています。
そんなことを考えながら観ると、このドラマの面白さが倍増するのではないでしょうか?

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」は蜀の内部での権力争い?

「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」は魏と蜀の間で繰り広げられるスパイ工作の一面と、蜀内部の権力争いという二面性があると思います。
そして、それが面白さを生み出している、そんなドラマです。

蜀と魏の争いだけでなく、蜀の内部対立にスパイたちも翻弄されています。
陳恭はもともとは蜀の間者:「白帝」として魏に潜入。
しかし、物語が進むにつれ彼は本当に蜀に忠誠を誓っているのか?それとも魏に寝返ったのか?
この「二重スパイ」疑惑こそ、このドラマの核心。

スパイは時として「捨て駒」です。
そしてひとり敵国に潜入し活動する孤独。
そんな中で、国のために命をかける日々。
スパイたちの苦悩の中、内部が権力争い。
こうした中での葛藤も見どころだと感じます。

諸葛亮と李厳、この二人が協力しあえたら、歴史は変わっていたかもしれない。
結局はスパイたちは、上層部の権力争いに翻弄された人生だったのかも。
そんなことを考えながら「三国志外伝ー愛と悲しみのスパイ」を楽しむのもいいですね。

このドラマでは、主役の人物ではない史実に存在する人物にスポットを当ててみました。
視聴する上で少しでも参考になったらうれしいです。

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