美人骨前編が面白くない理由を覆す魅力を徹底解説

中国ドラマ「美人骨」(前編:周生如故)は日本では「面白くない」感じられる方もいるようですね。でも私はこのドラマ大好きです。今までの中国ドラマにはない雰囲気を感じ、とても魅力的に感じました。
でも、面白くないと言われる理由もわかります。
ここでは、面白くないと言われる理由と私が感じる魅力とをお伝えしたいと思います。

美人骨前編が面白くない?その理由を探る

中国ドラマ『美人骨』前編の原題は《周生如故》。
物語はゆったりとしたペースで進み、派手なアクションシーンや、ドロドロとした人間関係もあまり描かれません。

そして、物語の背景となる時代設定もよくわからない、なぜ周生辰が冷遇されているのか、
彼の置かれている立場も最初よくわかりません。
そんな中で、ただ淡々と静かに物語が展開していきます。

そして、恋愛ドラマと思って見始めた方は、きっと戸惑ったのではないでしょうか。
周生辰と十一(漼時宜)の恋。明らかに二人は思い合っているのがわかります。

ハラハラしながら見守っていたのに――
結局、ふたりは想いを言葉にすることもなく、悲しい運命を迎えます。

「えっ、なにこれ?」「何も起こらないじゃない」
そう感じた方がいても、無理はありません。
そして、
主人公二人の悲しい最期。
周生辰は処刑され、漼時宜は城壁から飛び降りて亡くなってしまうなんて。

中国時代劇には、華やかな衣装、壮大なアクション、そして身分を越えて結ばれるロマンス――
それが“ドラマの世界”。

でもこの作品は、その期待をことごとく裏切ります。
時代の壁、身分の違い、そして忠義。
でもそこをなんとかして恋が成就するのでは?
そんな期待も虚しい展開。

“ドラマならそこを乗り越えてハッピーエンドなんじゃないのー!”
“主人公二人が死んじゃうのー!”と
叫びたくなる人もいたかもしれません。

このドラマが「面白くない」と言われる理由は、まさにそこにあるのかもしれませんね。
ドラマらしくない展開。燃え上がらない恋。抑えた演出。
そしてバッドエンディング。
誰も幸せにならないこのドラマに見終わった時、どっと疲れや悲しみを感じた方も知るかもしれません。

でも、だからこそ、
このドラマは静かに心に残り、余韻を引くのだと私は思うのです。

「面白くないストーリー展開」でも、静けさの中の愛に魅力を感じ心奪われる

中国ドラマ『美人骨(周生如故)』を観て、
私は「静けさの中にある愛」にとてもドキドキしました。

激しい言葉も、情熱的な抱擁もない。
それでも、ふたりの愛を感じることができます。
その静かな愛に、私はドキドキしました。

抱きしめたくても抱きしめられない。そんな周生辰の思いが彼の表情から
感じることができます。
もちろん、「そこは抱きしめようよー。」と声を挙げたくなるシーンはいくつかありました。
でも抱きしめない。
あーがっかり。
でも抱きしめないからこそ、いいのだと最後まで見ると思います。

人によってはこの展開が「面白くない」「退屈」と思うかもしれません。
こうした展開のドラマはあまり多くないのではないでしょうか?
確かに、最後に主人公ふたりのどちらかが亡くあるドラマはあります。
でも、実は生きてるんじゃない?
と、思わせるエンディングだったりするドラマも多いですね。

でも、この「美人骨前編」
確実にふたりとも亡くなっています。
「そんなー。」

私もこのドラマの途中まで視聴していて、最初は物足りなさを感じ「面白くない」そう思いました。
それでも、ふたりが結ばれるのかどうなのか?
バッドエンディングという触れこみに、きっと結ばれないと思いつつ、気になり視聴し続けていくうちに、二人の静かな感情表現に感動を覚えました。

周生辰と十一(漼時宜)の関係は、師匠と弟子――つまり「子弟の関係」。
決して越えてはならない立場から始まった二人の物語は、
お互いの人柄や誠実さを知る中で、静かに心を通わせていきます。

それでも、彼らはその想いを決して口に出しません。

それは叶わぬ恋とわかっているから。
言葉にしてしまえば相手を傷つけてしまうから。

言葉にしてしまえば壊れてしまうかもしれない。
だから、二人は“ただそばにいること”
それで幸せだったのでしょう。

恋愛ドラマでは、多くの場合、障害を乗り越えて結ばれます。
それが“ドラマらしさ”であり、観る人の期待でもあります。

でも、この作品では違います。
言葉にしないことこそが、美しさであり、尊さなのです。

沈黙の中に相手を思いやる気持ちが流れている。

その繊細な感情の流れに気づいたとき、私はこのドラマがとても好きになりました。
何も語らず、何も求めず、
それでも心の奥底ではずっと相手を想い続ける。
今までにない中国ドラマの美しさを感じました。

これを「面白くない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに悲しさに胸が押しつぶされそうな場面も多く「面白い」というドラマ展開ではありません。
ですから、「面白くない」という感想も確かに納得できるのです。

でもだからと言って見る価値がないドラマ、というわけではないと感じます。
ストーリーは面白くなくても、美しいストーリー。
そして、そのドラマの主役を演じた二人の美しさに胸ときめかせてほしいと思います。
私は何度もこのドラマを見返しては涙しています。

衣装に込めた周生辰の思いを感じたい

このドラマを語るうえで、欠かせないのが衣装の美しさ。
派手さを抑え、色味も落ち着いているのに、そこには格調と感情が宿っています。

特に印象的なのが、周生辰の白い衣装に差し色として入る赤。
清らかさを象徴する白に、内なる情熱を思わせる赤。

十一が嫁ぐ日に選んだこの衣装。

遠く離れた地で周生辰は何を思ったのでしょうか?
彼女の愛を受け止められなかった運命を嘆いたのか?
自分の愛を表現したのか?
師匠として、一人の男性として、彼女の幸せを願ったのでしょうか。
言葉にしない中で、静かな彼の愛を表現した衣装は、本当に美しく感じました。

このドラマは全体的に華美な衣装ではありません。
しかし本当に品のある、そして特に周生辰の衣装はどれも素敵でした。
軍営にふわふわの毛皮のいた衣装もあり得ないでしょう。
とは思いますが…。
でも、華美過ぎず素敵でした。

宮廷ドラマによくあるド派手な衣装も美しいです。
ただ、このドラマの衣装のように控えめな衣装も、ドラマの魅力を最大限に引き出していると感じました。

そして。後編への期待。来世で二人は巡り合う

このドラマは周生辰が処刑されます。最後に十一に送る血書。
それは最初で最後のラブレター。
彼の思いが詰まっています。
それを見た十一も、「私は彼に嫁ぐ」と心に決め城壁から身を投げます。

このまま終わっても、それはそれでこのドラマは大きな余韻を残します。

あまりにも切ない物語。

「どうぞ、来世では二人が結ばれますように。」
そう思わずにはいられない、前半(周生如故)。
そして、この静かな前半のドラマから、現代ドラマで、
どんな演出がされるのか期待は高まります。

どうか、期待を裏切らないで…。

ドラマによくある、後半はがっかり。
「面白くない。」
そんなことがないように祈るのです。

そうして見始めた後編。原題は「一生一世」。
このドラマもまた「面白くない」と言う感想があります。
本当に面白くないのでしょうか?

私なりの感想をまた伝えていきたいと思います。
「面白くなかったよ。」
そんな感想でないことを期待していただきたいです。

 

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